LITTER UP

ゴミ箱行きのコンテンツ

書評:青山繁晴「ぼくらの真実」

青山繁晴さんの「ぼくらの真実 」を読んだ書評(以下敬称略)

ぼくらの真実

ぼくらの真実

 

 出会いというのは、誰も予測できない。青山繁晴は、ラジオ番組「そこまで言うか」のコメンテーターとして見聞きしたことが始まりだった。番組で仕事内容を知り、人脈が異常に変わっている。そして、ニコニコ動画で配信されていた激論バトルを視聴し、徐々にはまった。硫黄島の取材動画がきっかけで、ぼくらの祖国も読んだし、続編にあたるぼくらの真実も読んだ。

内容は、Amazonのレビューを読んでいただければ、だいたいわかるだろうが、主に日本国憲法はどうあるべきかを中心に過去から現在、そしてどうあるべきかを論じられるようだと受け取った。

 

これまで憲法改正について、きちんと理解した上で、自分の意見を持っていたわけではなかったが、なぜ改憲すべきなのか、すべきではないのか、この書籍を通じて、土台が出来た。憲法自体がアメリカ制のものであって、日本オリジナルではないこと。中国やロシアなど現代のグローバル状況を反映し、対処可能な状態ではないこと。まさに温故知新の考え方が今の日本には重要ではないか。

憲法を改正することが悪と決めることは間違っている。日本国民として、どういう言葉を使って、定義しなおすか、どういう方針であるべきか、その考えがあってこそ初めて議論ができるし、民主主義の政は執り行われるものではないか。

今の日本国憲法は、第二次世界大戦後に米国GHQによって制定された草案を日本政府?がローカライズしたものだ。占領下において制定されたものであり、日本オリジナルではない。正しい歴史認識がないまま、議論しても、解決できるわけがない。

法の根底をなす憲法が今更、正しいものではない、仮のものだったと言えば、国内法のすべてが覆ってしまう。それはあり得ない。国民が声を上げなかったことが今も、これからも続くのだろう。

 

昨今話題の憲法改正集団的自衛権行使あたりは、クリアになった本だった。また、前回、「ぼくらの祖国」に続き、祖国という考え方がより深まった。日本の学校教育では、どうして教えてくれなかったのか気になるところだが、個人的な解としては、今の歴史教書の中で、矛盾が出ることは教えられないし、明確な文献、論拠を立てることもできないから、こういったグレーな部分は、教育に反映できないのだろうと思う。

実際、青山さんの本を読んでいる私自身が、鵜呑みにしたまま、解釈することはあり得ない。事実は自分で調べて、自分で見聞きしないかぎり、1000%正しいとは言えないものだ。

信頼すべきに足りる情報がある、実績があるからこそ、情報を信じることができる。情報を信じるということは、人を信頼する、人を信じることに繋がる。

 

青山さんテーマを読み漁って

一通り、青山さん関連のテーマは読み漁ってみて、青山さんは、すごい人だ、その一言に尽きる。これまで歴史の話は教科書に載っていたものしか、知らなかったし、今議論されている政治の議論についても、深く興味を持てなかった。むしろ、メディアのまとめによって、単純化され、誘導されていた所もあっただろう。右派や左派、メディアの偏りによって、操作されていた感は否めない。

世の中には知らないことが多くあり、より多くのきっかけを得ることで、自分の意見を補正していく、固めていく、議論していくことが大切だ。青山さんを深く知ることで、硫黄島の事実も理解できたし、今まで宗教論争になりつつあると思っていた憲法改正の議論もようやく、自分の中で一歩前に進んだ気がする。

 

まとめると、日々、勉強しないとあかんのですよ。他人から学ぶことは多い。

 

前回の書籍情報も紹介。まずはこちらの方がおすすめです。

ぼくらの祖国 (扶桑社新書)

ぼくらの祖国 (扶桑社新書)